Photo by NASA/Donald Pettit - Food coloring(2003) |
『添加物の分類と主な用途|ドッグフードへの使用例』では一般的にドッグフードで使用されている添加物の分類や用途、実際の使用例について記述しましたが、今回はその中の「着色料」について詳しく解説していきたいと思います。
着色料、百害あって一利なし
個別名称 | 主な健康への影響と概要 |
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赤色2号 | タール色素に分類される合成着色料で、別名アマランス (Amaranth) アメリカでは食品への使用が禁止されている 各国の禁止理由 発がん性、変異原生、染色体異常の疑い |
赤色3号 | タール色素に分類される合成着色料で、別名エリスロシン (Erythrosine) アメリカやドイツ、ポーランドでは食品への使用が禁止されている 各国の禁止理由 発がん性、染色体異常の疑い |
赤色40号 | タール色素に分類される合成着色料で、別名アルラレッドAC (Allura Red AC) ノルウェーでは食品への使用が禁止されている 各国の禁止理由 アレルギー性、肝臓疾患の疑い |
赤色102号 | タール色素に分類される合成着色料で、別名ニューコクシン (New Coccine) ノルウェーでは食品への使用が禁止されている 各国の禁止理由 アレルギー性、染色体異常の疑い |
赤色106号 | タール色素に分類される合成着色料で、別名アシッドレッド(Acid red) アメリカやカナダ、ヨーロッパの多くの国で食品への使用が禁止されている 各国の禁止理由 WHO(世界保健機構)、FAO(国際食糧農業機関)で安全性が評価されていない 発ガン性、遺伝子損傷性、変異原生、染色体異常の疑い。 |
青色1号 | タール色素に分類される合成着色料で、別名ブリリアントブルーFCF (Brilliant Blue FCF) EU諸国では食品への使用が禁止されている 各国の禁止理由 発ガン性の疑い |
青色2号 | タール色素に分類される合成着色料で、別名インジゴカルミン (Indigo carmine) ノルウェーでは食品への使用が禁止されている 各国の禁止理由 発ガン性、染色体異常の疑い |
黄色4号 | タール色素に分類される合成着色料で、別名タートラジン (Tartrazine) ノルウェーやオーストリアでは食品への使用が禁止されている 各国の禁止理由 アレルギー性、染色体異常の疑い。 |
黄色5号 | タール色素に分類される合成着色料で、別名サンセットイエローFCF (Sunset Yellow FCF) ドイツでは食品への使用が禁止されている 各国の禁止理由 アレルギー性、発ガン性の疑い |
酸化チタン(二酸化チタン) | 白色の塗料、絵具、釉薬、化合繊用途などの顔料として、その他にも日焼け止めの原料として使われ、着色料としては主に白色をつけるために使われる 発がん性が指摘されている アルツハイマー、不妊の原因となる疑いがある |
カラメル | 製造時の亜硫酸化合物およびアンモニウム化合物での処理の有無により、カラメルIからカラメルIVの4種類に区分される カラメルⅠは糖類から作られ、カラメルⅡは糖類と亜硫酸化合物、カラメルⅢは糖類とアンモニウム化合物、カラメルIVは糖類と亜硫酸化合物およびアンモニウム化合物から作られる カラメルⅢとⅣはアンモニウム化合物(THI)を用いて生成されることから、発がん性や変異原性などの遺伝子への悪影響と免疫機能低下が指摘されている カラメルⅡは日本での使用が禁止されている。 |
着色料は国によって認可に差があり、概ね北欧とイギリスを中心にヨーロッパは厳しく、日本が一番緩いようです。
調査した限りではドッグフードへの使用例は見られませんでしたが、多くの国で食品への使用が禁止されている赤色104・105号も日本では認可されています。
上記一覧の赤色・青色・黄色の着色料は全てタール色素で、合成着色料の一種です。
タール色素はもともとコールタールから得られた化合物と酸性染料を合成して作られていましたが、コールタールは最初に発見された発がん性物質と言われています。
現在ではこれらのタール色素は主に石油精製の際に得られるナフサ(粗製ガソリン)を原料とした化成品から生産されていて、それぞれ発がん性や変異原性などの遺伝子への悪影響が指摘されています。
カラメル色素は広く食品に使用されている着色料ですが、古くから利用されているカラメルⅠ以外、カラメルⅡ〜Ⅳはいずれも発がんなどの危険性が指摘されています。
多くの場合「カラメル」とだけしか表記されていませんが、現在ではカラメルⅢとⅣの使用が一般的で、危険性が高いと考えておいた方がいいでしょう。
ドッグフードに使用される着色料は百害あって一利なしと言えます。というのも、犬の色彩感覚は人間とは違い、白黒ではありませんが、人間が見ているような鮮やかな色彩を捉えているわけではないのです。
犬に見える色彩は基本的には青と黄色とその中間色とされていて、赤色などはグレーの濃淡としか見えておらず、ドッグフードの着色は無意味と考えられます。
ドッグフードの着色は犬に美味しそうに見せるため、というよりも、人間にアピールするためなのですね。
上記一覧以外では、紅花黄、クチナシ、βカロチンがあり、これらの着色料は古くから使われていて、比較的安全性は高いと思われますが、必要なものでもありません。
着色料は様々な種類があって、体にどのような影響があるのか、全て覚えるのも大変です。しかし、たったひとつの方法でこれらの悩みから解放することができます。
そのたったひとつの方法とは、「着色料の入っているドッグフードを選ばないこと」です。
先述したように犬にとって着色料は無意味です。それどころか、健康を害する危険性があり、まさに百害あって一利なしと言えるでしょう。
実際にその成分が犬にとって危険であるかどうかは別にしても、犬にとってメリットがないのであれば、あえて与える必要もありません。
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※ここで記述した危険な添加物、安全性の疑わしい添加物が一切使われていないドッグフードも少なからず存在します。
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