危険性の高い「酸化防止剤」|ドッグフードの添加物

添加物の分類と主な用途|ドッグフードへの使用例』では一般的にドッグフードで使用されている添加物の分類や用途、実際の使用例について記述しましたが、今回はその中でも危険性が高い「酸化防止剤」について詳しく解説していきたいと思います。



特に危険性が高い酸化防止剤

個別名称主な健康への影響と概要
亜硝酸ナトリウム別名亜硝酸ソーダ

毒物及び劇物取締法で「亜硝酸塩類」として劇物に指定されていて、人間の推定致死量は0.18〜2.5g(180mg〜2500mg)とされている
(GHS分類では区分3=経口による半数致死量300mg / kg以下)

原料肉内のアミンと反応して発がん性物質であるNニトロソ化合物(ニトロソアミン)を発生する

マウスやラットを用いた動物実験では、発がん性、変異原性、生殖毒性が確認されている
BHAブチルヒドロキシアニソール

発がん性が指摘されているが、一方でがんを抑制するという実験報告もあり、現在でも意見が分かれている

医薬品添加物としても使用されるが、環境ホルモン作用(内分泌かく乱化学物質)が報告されていて、胎児への影響として生殖器の奇形、行動異常、学習障害などを引き起こす危険性が指摘されている
このことから、特に妊婦、乳幼児と子供が、BHAを含む医薬品や食品を摂取するべきではないとされている
BHTジブチルヒドロキシトルエン

長らく発がん性は認められないとされていたが、近年の研究では発がん性が報告されている

変異原性(遺伝子への悪影響)が認められ、さらに催奇形性(奇形が起こる危険性)の疑いがあるためにアメリカでは乳幼児用食品への使用が禁止されていて、ヨーロッパの多くの国が食品への使用を禁止している
エトキシン米国では動物飼料の添加物として、または一部の香辛料への使用が認可されている

EU内での食品への使用は承認されていない

2015年、欧州食品安全機関(European Food Safety Authority:EFSA)は飼料添加物としてのエトキシキンの安全性、または消費者および環境に対する安全性を評価するためのデータが不足しているとし、遺伝毒性(発がん性、催奇形性)や突然変異誘発性がある可能性を報告した
没食子酸プロピルBHAやBHTよりも強力な抗酸化作用を持つ

マウスやラットを用いた動物実験では、発がん性は認められていないが、変異原性の増強が確認されている
エリソルビン酸ナトリウムサトウキビやトウモロコシなどから取れる糖類を原料にして化学的反応を経て作られる

マウスやラットを用いた動物実験では、変異原性や催奇形性、健康に影響を与えるほどの発がん性は認められていないが、一部では発がん性が指摘されている



亜硝酸ナトリウムは発色剤としてもドッグフードに使用されていますが、「亜硝酸塩類」として劇物に指定されていることからも分かる通り、非常に危険な添加物であると言えます。致死量は極めて少量で、動物実験のデータから推測される人間の推定致死量は0.18〜2.5gとされています(GHS分類では区分3=経口による半数致死量300mg / kg以下)。
犬への影響は未知数ですが、避けたい添加物の筆頭です。

BHA、BHT、エトキシン、没食子酸プロピルに関しても極力避けたほうがいいでしょう。いずれも発がん性や変異原性など、遺伝子への悪影響が指摘されています。
また、アメリカが様々な用途での使用を推進していて、ヨーロッパではこれらを使用しない方向へと動いているというのが現状です。

このためアメリカの研究機関とヨーロッパの研究機関で異なった研究結果が報告されるといったこともあり、規制に関しては概ねアメリカの方が緩いようです。食品添加物に関しては日本は相当緩いですね。
たとえ動物飼料への使用が認可されていたとしても危険性は否定できません。
エリソルビン酸ナトリウムも同じく危険性を完全に否定することはできません。

メーカーがこれらの添加物をドッグフードに使用する理由は、少量で強力な酸化防止効果が期待できるからです。製造コストを下げつつ、製品を長持ちさせることができるのですね。
しかし、たとえ少量とは言え、これらの添加物が入ったドッグフードを継続して、あるいは多量に犬が食べた場合はどうなるでしょうか。

酸化防止剤は成分の酸化を抑え、フードの腐敗を防ぐために必要なものですが、クエン酸、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE(トコフェロール)など、我々人間の食品に馴染みのあるもが安心です。

また、アレルギーがないのであれば、ミックストコフェロール、緑茶抽出物、ハーブエキス、ローズマリー抽出物などの天然由来の酸化防止剤の方が危険性ははるかに少なく、安心できる添加剤と言えます。

BHA、BHT、エトキシン、没食子酸プロピル、エリソルビン酸ナトリウム、そして劇物の亜硝酸ナトリウム、これらが入ったドッグフードをあえて選択する必要はありません。
犬の健康を考えるなら、避けるべき添加物だと言えます。

※添加物の完全版はこちらです ↓

ドッグフードの危険な原材料|「体に悪い添加物」編【完全版】


※ここで記述した危険な添加物、安全性の疑わしい添加物が一切使われていないドッグフードも少なからず存在します。
安全・安心で良質なドッグフードをお探しの方はこちらをご覧下さい ↓↓↓

>>>最新おすすめドッグフード【2017年版】安全安心!見やすい第一原材料別



0 件のコメント :

コメントを投稿